イラスト午後の海、ホネが語る物語

2月の待受カレンダーを配布

海辺でのひとときが、ひとつの詩となった。

ウサギの誘いで始まった釣りは、単なる気分転換では終わらなかった。

「釣って、焼いて、食べて。それだけのことなのに、すごく満たされた。魚の命をいただくことの重みと、ただ美味しいという素直な喜びがあった」

食べ終えたあとのホネが、再び海へと還る光景に、ふと一句が生まれる。

「焼き魚 ホネだけ海に 戻されて」

潮の満ち引きとともに、揺れるホネ。それはまるで、次の命を夢見て浮かぶ舟のようだった。

「さざ波に 浮き沈みする 夢の舟」

この午後の光景は、ただの釣りではなく、命の循環を感じる旅路となったのかもしれない。

WRITER

ルー親子

ルー親子(フリー)

2児の母でドラマー。島で唯一のスクールで教諭を務める。特技はキックボクシング。