イラスト方角が静かに変わる地球は丸かった
節分前夜、恵方巻きに広がる小さな論争


節分を前に、たいがーたちは恵方巻き作りに挑戦した。
具材は自由と決めたものの、ウサギは迷わずニンジンを主張し、トラは「やはり肉だ」と譲らない。結果、出来上がったのは韓国風のキンパ。文化も主義も巻き込んだ一本となった。
話題はやがて、今年の恵方へと移る。
「来年の恵方は自分が決めたい」とウサギは言うが、そもそも誰かが決めるものだっただろうか、という疑問が静かに浮かぶ。方角とは、決めるものなのか、委ねるものなのか。
さらに議論は思わぬ方向へ。
北極点に立つ人にとって「北」はどこを指すのか。足元なのか、それとも空の上なのか。恵方巻きを前に、地球規模の問いが転がり出た。
なお、今年の恵方は南南東。
それぞれの思いを胸に、同じ方向を向いて無言で願う夜がやってくる。
次回
「今年の恵方は南南東」
皆様にとって、素敵な一年が訪れますように。
WRITER
宇佐川うさぎ(フリー)
ウサギの宇佐川(うさがわ)さん。フリージャーナリスト。本職は島のみんなに荷物を届ける宇佐川急便。クロネコも友達。